マニュアル車を運転してみようと思って買ってみたが、思ったより運転が難しい…と思う方もいるはずだ。
いや、それ以前に、教習所の実技がきつい…才能ないのかも…オートマ限定でいいや、なんてのが一番もったいない!
何を隠そう私がそのクチだったのだが、今やマニュアル車じゃないと運転した気がしないというくらいになってしまった。
マニュアル車の運転など単に慣れの問題なので、練習してしまえばすぐに手足のように操れるようになる。
そうなるとむしろオートマ車よりも思い通りに動かせて良いじゃん!ってなるはずだ。
私としては、せっかくレアなマニュアル車を買った方には、是非運転を楽しんでほしいと思っている。教習も、ちょっと難しいと思って諦めてしまうのはもったいない。
今回は、マニュアル車の運転方法、練習方法をお伝えしよう!
きっとマニュアル車を上手く乗りこなせるようになるだろう。
クラッチ操作の練習
マニュアル車といえばクラッチ、というくらい切っても切れない関係がある。
そして、マニュアル車が難しいと感じる人は99%このクラッチ操作で躓いていると推察する。
特に教習中のエンスト!
あれは、怖いやら気まずいやらで、トラウマになりそうなもんだ。
しかも教習車によってクラッチの繋がり方が微妙に違ったりして、苦労する。
さて、逆に言えばこのクラッチ操作をマスターしてしまえば、マニュアル車の運転をほぼマスターしてしまったも同然なわけだ。
まずは半クラッチ
クラッチ操作で一番難しいのが、止まった状態からのの半クラッチだ。
ここでミスるとエンストしてしまうので、とても気をつかう。
コツは、まずはクラッチペダルを踏んだ状態からゆっくりと戻していって、つながる位置を大体でいいので感覚として覚えてしまおう。
半クラッチの位置にクラッチペダルを止めると、車がゆっくりと進もうとするはずだ。
何だかんだ言って、この位置を体得するのが一番の近道だ。
これさえできるようになれば、クラッチ操作はマスターしたも同然だ。
車は動いている間は、基本的にはエンストしない。
だから、止まった状態から動き出すときのクラッチ操作が一番難しいといえるのだ。
走り出した後のクラッチ操作
では、走り出した後はどうだろうか。
これは簡単。
走っている時のクラッチ操作の基本は、「スパっと切って、ジワっとつなぐ」だ。
クラッチを切るときは一気に踏み込む。
そして、戻すときは気持ちゆっくり戻す。
戻すときは特に半クラッチにする必要はない。
こうすることで、シフトアップ、シフトダウンもスムーズにできるようになる。
動画でもクラッチの仕組みや操作方法を説明しているので、参考にしてほしい!
シフトアップ
マニュアル車の醍醐味はこのシフトアップ、そしてこの後説明するシフトダウンだろう。
自分でギアを決めて走ることで、車任せにならない運転ができる。
残念ながらオートマ車では絶対に味わえない人馬一体感があるのだ。
では、そのシフト操作を上手くやるにはどうするか見ていこう。
走り出してからおこなうのがシフトアップだ。
1速で発進して、速度が乗ってきたら2速、3速…とシフトアップしていく。
シフトアップは比較的簡単で、操作としては
- クラッチを切る
- シフトレバーを上の段に入れる
- クラッチを繋ぐ
の3つだけだ。
コツとしては、上の段に入れてから一呼吸おいてからクラッチをゆっくりめにじんわりと繋ぐことだ。
どういうことかというと、ギアと速度と回転数の関係がある。
細かいことは割愛するが、ギアの段によって同じ速度でもエンジンの回転数が違ってくる。
たとえば、
1速20km/hでは2,000回転
2速20km/hでは1,200回転
という具合だ。
この場合、20km/hの時点で1速から2速にシフトアップしたいときは、エンジンの回転数が1,200回転まで落ちるのを待ってクラッチを繋ぐと変速ショックがないスムーズなシフトアップができる。
回転数が合っていないと、クラッチを繋いだ時にガツンと衝撃がくる。
つまり、エンジンは1,200回転で回りたいのに、1,500回転で繋いでしまったら適正な回転数ではないからだ。
この辺りは、自分の車のギアと速度と回転数の関係をある程度覚えて慣れていくしかないだろう。
シフトダウン
シフトアップよりちょっと難しいのがシフトダウンだ。
操作自体はシフトアップとほぼ同じだが、クラッチを繋ぐ前にアクセルを踏んでエンジンの回転数を上げるという操作が入る。
- クラッチを切る
- シフトレバーを下の段に入れる
- アクセルを踏む
- クラッチを繋ぐ
という手順だ。
なぜアクセルを踏むのか?
これもギアと速度と回転数の関係だ。
例えば、
4速50km/h、1,500回転
3速50km/h、2,000回転
だったとしよう。
この場合、4速から3速にシフトダウンする時に、クラッチを繋ぐ前にエンジン回転数を1,500回転から2,000回転まで上げてから繋がないと、やはり繋いだ時にショックが出る。
シフトアップもそうなのだが、完全に回転数を合わせるのはやっぱり難しい。
なので、クラッチを繋ぐ時はゆっくり繋ぐと、回転数の差を半クラッチで吸収しながら繋ぐことができるので、ショックは少なくなる。
あまり半クラッチを多用するのはクラッチ板が消耗してしまうので良くないのだが、少しくらいは仕方がない。
右左折の方法
スムーズなシフトチェンジができるようになったら、右左折にも気をつかってみよう。
右左折をする場合は、必ず速度を落とさなければならないので、シフトダウンをすることになる。
コツとしては以下の手順でやると、スムーズで良いだろう。
- ブレーキを踏む
- シフトダウンする
- ハンドルを切る
- 曲がり切ったらアクセルを踏む
- シフトアップする
さらにちょっとしたコツとしては、曲がる前にはシフトダウンは済ませておくとさらにいいだろう。
曲がりながらのシフトチェンジはやりづらいし、なにより危ない。
最初のうちは特にこれを意識しておくと上達が早くなると思う。
もちろん、曲がるときに横断歩道があったら歩行者優先だ。
その場合は一時停止をして、通常の発進をしよう。
歩行者がいなくても、周りの様子を見ながら、止まるか止まらないかの速度で徐行する場合は、あえて半クラッチを使ってもいい。
この半クラには賛否両論あるようだが、私は、万一歩行者にぶつかってしまうことを考えると、クラッチの負担だとか、トルクがどうとかは些末なことだと思っている。
安全第一で運転しよう。
坂道発進の練習方法
はい、出ました、坂道発進。
マニュアル免許の教習では挫折者続出の鬼畜メニューだ。
私も何度坂道発進に泣かされたことか…。
免許取って、自分の車を買っても全然慣れなかった。
というか今でも急坂はちょっと怖かったりする。
しかし、マニュアル車乗りとしてはそうも言っていられないので練習が必要だ。
坂道発進の何が怖いかって、
- 後ろにずり落ちる
- 高確率でエンストする
- 発進するのにパワーが必要なので、クラッチ操作がシビア
といったところだろう。
坂道発進の練習の前に、まずは平地でいいので、一瞬で半クラッチの位置まで足を戻す練習をしてみるといい。
実はこれができれば、よほどの急坂でない限りずり落ちることはない。
そして、もう一つはサイドブレーキを使った練習だ。
今はサイドブレーキが無い車種もあるが、とりあえずあった場合の前提で話を進める。
その場合の手順はこうだ。
- ブレーキは踏んだまま
- サイドブレーキを引く
- 半クラッチにする
- ブレーキからアクセルに踏みかえる
- サイドブレーキを戻しながらアクセルを踏みつつ、クラッチを繋ぐ
文字にすると、最後の手順がかなりの無茶ぶりだな。
左手をゆっくり下ろし、同時に右足もゆっくり下ろし、左足はゆっくり上げる、というのを同時にやるのだ。
もちろん、すぐにはできない。
何度も練習する必要がある。
これも平地でイメージトレーニングをしつつ、体もゆっくり動かすといいだろう。
サイドブレーキを使うメリットは、絶対にずり落ちないということだ。
つまり、クラッチを繋ぐのに時間的な余裕ができる。
この操作を体得してしまえば、坂道発進は怖くない!
まぁ、最近はヒルローンチアシストなんて言う名前で、坂道では自動でブレーキをかけてくれる機能が付いているんですよね…。便利になったもんだ。
まとめ
マニュアル車の運転方法や練習方法を紹介してきた。
このあたりの操作は基本かつほぼ全てと言っても過言ではないので、ぜひこの記事や動画を参考にしながら、練習をしてほしい。
良いマニュアル車ライフを!
コメント