まず最初に断っておくと、私は縁あって本当に一時期だが、初期型のBMW735iLに乗っていたことがある。
その時の揺れない乗り心地やオンザレールのハンドリング、アイドリングの音など、衝撃を受けたものだ。
だから、特別ドイツ車アンチだというわけではない。
一部の日本人は一昔前までは、ドイツ車にあらずんば車にあらず、くらいな勢いでドイツ車を崇拝して、国産車をボロッカスに叩きまくっていたように思える。
有名な評論家コピペなんかまさにその典型だな。
これが自動車評論家
国産車重い:もっと軽量化しろ
外車重い:剛性感がある国産車軽い:剛性不足
外車軽い:剛性十分国産車高い:ボッタ栗
外車高い:むしろ買い得国産車安い:安物
外車安い:バーゲンプライス国産車ハイパワー:無駄
外車ハイパワー:刺激的国産車ローパワー:物足りない
外車ローパワー:必要十分国産車派手デザイン:恥ずかしい
外車派手デザイン:素晴らしい国産車地味デザイン:華が無い
外車地味デザイン:シンプルイズベスト国産車低燃費:エゴ
外車低燃費:エコ国産車高燃費:こんな時代に全く…
外車高燃費:大らかな気分になる国産車頑丈:それだけが取柄
外車頑丈:完璧国産車故障:ポンコツ
外車故障:それも愛嬌国産車オーバーステア:危険な車.
外車オーバーステア:楽しい車国産車アンダーステア:退屈な車
外車アンダーステア:安心な車国産車パクリ:ポリシー無いの?
外車パクリ:こっちが先でしょ?国産車脚硬い:乗り心地悪い
外車脚硬い:スポーティ国産車脚柔かい:フニャフニャ
外車脚柔かい:乗り心地良い国産車排気音大:うるさい
外車排気音大:やる気にさせる国産車排気音小:歩行者危ない
外車排気音小:優れた静粛性国産車高評価:メーカーの犬
外車高評価:当然国産車低評価:当然
外車低評価:車音痴にはわからない国産車アイドリング:振動が酷い
外車:車の鼓動が体に伝わってくる国産車内装豪華:品がない
外車内装豪華:国産車には無理国産車内装ショボい:安物
外車内装ショボい:見えない所に金をかけている国産車リコール:粗悪品
https://copipe.cureblack.com/c/49547 より
外車リコール:正直で良い
そして、これを真に受けた頭の弱い連中が、同じようなことを言い始めたわけだ。
だが、最近は、国産車がドイツ車に寄せてきているのか、日本のユーザーも賢くなったのか、舶来信仰がなくなってきたのか、「別にドイツ車が特別すごいわけでも無くね?」という風潮になってきたように感じるのだ。
実際に意見の推移を比較してみよう。
サンプルはそこそこ民度の低い、yahoo!知恵袋だ。
今から約15年前の2006年9月現在だと、以下のような感じだ。
なかなか長文で香ばしい意見が散見される。
どれもこれも抽象的なんだよな。
乗ればわかる、コダワリがある、費用対効果だけでないメリットがある、色々な手応えを感じた…などなど。
何がどういいのかよくわからんな。
これが2014年あたりだと、だいぶ落ち着いてきて、ドイツ車がすごいなんてまだ言ってんの?という意見も見られるようになる。
そして、2020年になると相当冷静な意見が目立つようになる。
別に外車が特別すごいわけでもなくね?、作りが違うだけだろ?といった感じ。
意見の推移を見るのは面白い
「国産車に戻れない」というキーワードで探してみた結果、たまたまyahoo知恵袋でいい感じに年代がばらけていたので紹介した次第だ。
もちろんサンプル数としては足りないのはわかっているが、年代ごとに何となーく意見が変わっていくのが面白いね。
もっと古い年代のがあればもっと面白かったんだろうが。
他にも、やはり知恵袋同様民度の低い価格.comでも、「国産車には戻れません^^」なんて書いている輩が散見された。
メルセデスベンツの神通力は健在のようだ。
日本車の走行性能が上がっている?
ここ数年の日本車は、もはや日本向けではない。
世界の物価が上がっているのに、所得は20年前から変わっていない日本では、もう車はほとんど売れず、日本市場ははっきり言って魅力がない。
グローバルスタンダードなどと言い、アメリカ、ヨーロッパ、中国といった大きな市場に目を向けているのは明らかだろう。
あとは、インドやタイといったアジア諸国だ。
そこで、世界と戦っていくには、それなりに性能、特に走行性能が良い車でなければ太刀打ちできない。
ボディ剛性や足回りの硬さなんかは、日本車はドイツ車に寄せて行っているように感じられるのだ。
ドイツ車信者諸兄にとっては爆笑ものだろうが、例えば、トヨタマークX250Gであっても、そこそこの硬さがあり、少なくとも一昔前のフニャ足と揶揄されたトヨタの足回りではなかった。
必要があったかはさておき、クラウンもニュルでテスト走行をしたしね。
ヨーロッパを主戦場としているマツダは特にドイツ車的な味付けで、先々代BLアクセラは剛性感が高く、ハンドリングがかなり機敏で、そこだけは楽しめた。
組み合わされるCVTはクソだったが。
今私が乗っているBMアクセラも同様で、車体や足回りの剛性感はそのままでBLアクセラよりもハンドリングがリニアでありながら若干マイルドになった感じだ。
こういった情勢からも、日本車と外車(ドイツ車)との差がだんだん無くなってきているのだろう。
日本人が賢く冷静になった?
日本人が賢くなったのかはよくわからんが、外車だからと妄信せず、一昔前よりも冷静に判断できるようになっているのは事実だろう。
時代背景があるから仕方ないが、バブル期の50代のオッサン世代といえばまだまだ国産車は発展途上で、外車=高級車=ステータスという感覚が強かった。
まぁ、今でもこの価値観が刷り込まれている人種はたくさんいるがね。
近くの高級住宅街なんざ、ベンツだらけだ。
しかし、大多数の若い世代はそもそも昔ほど車に興味があるわけでもないし、ましてや高い金出して外車を買う余裕もなくなってきている。
高い車乗ってるからってモテる時代でもないしね。
だもんで、そこそこよく走って、しかも壊れない日本車の方が総合的に優れてるんじゃね?っていう風潮になるわけだ。
残念ながら、私なんかを含めた一部の車キチガイが足回りがどうとか剛性がどうとか騒いでいるだけなんだよな。
舶来信仰がなくなった?ていうかボッタクリ?
日本人の舶来信仰は凄まじいものがある。
古くはGHQの陰謀なのか知らんが、とにかく日本はダメ、外国は良いというふうに頭が凝り固まった連中が多いのが事実だ。
だから、海外ブランドは日本でボッタクリ価格でも飛ぶように売れてしまうわけだ。
輸入車も例外ではなく、オプションてんこ盛りにして高級車でござい!だ。
お国柄もあるかもしれないが、BMWなんぞはアメリカ仕様よりもはるかに高い。
アメリカの3シリーズ330i Msportsは46,245ドル。
1ドル=105円だとしても、4,855,725円だ。
500万円を切っている。
対して日本はどうだろう。
BMW JAPANのサイトのプライスリストからの抜粋だ。
6,470,000円。
アメリカ価格よりも160万円ほど高い。
ていうか、480万円だと日本では318iがようやく買える金額だ。
まぁ、消費状況なんかを含めると一概に単純比較はできないが、それにしたってちょいとぼったくりじゃないの?と感じてしまうわけですよ。
こんな状況じゃ、車はステータス!だとか、経費で落とす!だとか、もしくはただのバカじゃない限り、こんな高い金出してまで買うもんじゃないな。
日本人が貧乏になってしまったから、図らずも舶来信仰が抜けてしまったのかな?
いいのやら悪いのやら…。
まとめ
ドイツ車をはじめとする輸入車には往年の勢いがなくなったように見える。
ネット上の意見だけだが、冷静な意見も目立つようになってきた。
確かに、車体の剛性感などは平均速度の高いヨーロッパ諸国向けには、そもそも高く設計せざるを得ない背景があり、そこが車好きにハマるのは事実だ。
しかし、日本車も一昔前とは違い、海外、もちろんヨーロッパでの使用も重点を置き始めている。
外車と日本車の差が縮まってきているわけだ。
そんな状況で、クソ高い外車じゃなくても運転は楽しめるし、国産車は壊れないし、実はかなり優秀なんじゃないの?と今更ながら声が上がってきているのではないかと私は思うのです。
MT車じゃないと、いまいち運転は楽しめないけどね!
駆け抜ける歓びwwwただしATに限るwww(BMWもMT無くなっちまった…)
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