マニュアルの新車は今はほとんど販売されていない。
したがって、だいたいは中古で買うことになる。
そこで中古でおすすめのマニュアル車を紹介していこう。
なお、候補は完全に私の独断なので悪しからず。
ターゲット層は私と同様に
- 車が好きだがそこまで大金をかけられない
- 家族や荷物を乗せる必要がある
- 安全性もそこそこ必要
という人を想定している。
比較的安価で買える中古マニュアル車
中古のマニュアル車となると、90年代以前の古い車はすでにビンテージカーの領域に踏み込んでいるため、価格がバカ高くなっている。
当然ながら、新車時よりも高い。
私の乗っていた、AE111カローラレビン(不人気)でさえ例外ではない。
そこで、100万円~200万円程度で比較的新しい車を、私が買ったアクセラスポーツを筆頭に何台かご紹介しよう。
アクセラスポーツ
まずは、アクセラスポーツだ。
詳しくは下の記事に書いてあるが、簡単にご紹介しよう。
ハッチバックなので荷物も積めて、車内も狭くはないので利便性はそれなりにあると言える。
車体は全長:4,470mm、全幅:1,795mm、全高:1,470mmだ。
走行性能も申し分ない。
1.5リットルのガソリンエンジンはパワーは無く、とても遅いのだが、そのことを感じさせないほど6速MTは軽快に走ってくれる。
パワーが欲しければ、ちょっとマニアックだが2リットル、そして最上級グレードのディーゼルエンジン2.2XDがある。
ディーゼルは、発進時がトラックそのもので好き嫌いが分かれるかもしれないが、加速時のトルクが半端じゃない。
値段は、年式やグレードや状態によってさまざまなのは仕方ないが、全国のMTで絞った場合、ボリュームゾーンがだいたい90万円から180万円だ。
180万円近い部分は、2.2XDや意外と15SのLパッケージといういわゆるフル装備の車が多い。
150万円前後だと、プロアクティブやツーリングといったグレードだ。
そして100万円前後は、2.2XDから15Sまで様々なグレードがあるが、大体2014年式といった古い個体が多い。
昨今の物価上昇と車体の内容を比べると、アクセラスポーツは恐ろしくコストパフォーマンスが高い。
私が乗っているというのもあるが、非常におすすめだ。
そして、今回ご紹介する中でも中古車の台数が多いのも特徴だ。
もちろん時期にもよるが、検索した時点では全国でMTが97台ヒットした。
インプレッサスポーツ
車格的に何となくアクセラスポーツと比較対象になりそうな、インプレッサスポーツ。
1.6リットルのガソリンエンジンで、全車4WDだ。
車体の大きさはアクセラスポーツよりわずかに小さく、全長:4,420mm、全幅:1,740mm、全高:1,465mmだ。
広さとしては、だだっ広いわけではないが、普通に乗るには十分だろう。
グレードは、1.6i、1.6i-Lの2つが選べる。
1.6iはいわゆるベーシックグレードで、装備が簡素化されている。
一例をあげると、ステアリングがウレタン、ホイールが鉄チン、マニュアルエアコン、サイドエアバッグなし、フォグランプなし、といった具合だ。
1.6i-Lは豪華版(通常版?)で、本革ステアリングやサイドエアバッグがオプションで選べたり、アルミホイールやフォグランプが標準装備されている。
グレードの違いは、あくまで見た目や快適装備だけで、単純な走行性能で言えばどちらも変わらないので、好みで選ぶのもよいだろう。
個人的には、サイドエアバッグ(カーテンエアバッグ)は付いていてほしいところだが…。
インプレッサスポーツの価格ボリュームゾーンは50万円~120万円。
全国でMTは31台あった。
ちょっと少ないな。
ただ、インプレッサスポーツのMTは、残念ながらあまり力が入っていないように感じられる。
もちろん、車体の出来はとてもいいのだろうが、あくまでおまけ的な位置づけ感がある。
決して悪いわけではないのだが、今時5速MTだし。
MTがあるだけでも嬉しいのだが…。
やっぱり、本命として売り出したいのはリニアトロニックCVTのアイサイト付きなのだろう。
ちなみにインプレッサスポーツには装備が充実した2リットルのグレードもあるが、これにはMTの設定は無い。
とはいえ、アクセラスポーツに負けず劣らずコスパは良いので、選択肢に入れるのもよいだろう。
スイフト(スイフトスポーツ)
ちょっと小型になるが、MTを探す以上、スイフトは検討すべきだろう。
大きさは前の2台よりかなり小さく、全長:3,855mm、全幅:1,695mm、全高:1,500mmだ。(現行型)
当然ながら、車内はそこまで広くない。
何より、後ろのラゲッジスペースがそこまで広くないので、後部座席の頭の後ろにすぐリアガラスが来る。
追突されるとちょっと危険かもしれない。
なので、後部座席を常用する用途には個人的にはおすすめしない。
特筆すべきは、その軽さからくる軽快感だろう。
現行のベーシックグレードのXGはなんと840kg、その上のRSは870kg、最上級(別車種?)のスイフトスポーツでも990kgで、1トンを切っている。
アクセラスポーツやインプレッサスポーツが1260kg程度なので、それより300kg~400kg軽いという、とんでもない軽さだ。
1.2リットルのXG、RSは馬力91ps、トルク12.0kg・mと決して、車重に対して非力ではない。
スイフトスポーツの1.4リットルに至ってはターボ付きで140ps、23.4kg・mという化け物スペックだ。
MTの台数がやたら多く、値段が安いのも特徴だ。
ボリュームゾーンは45万円~200万円で、この価格帯で絞っても全国で983台もある。
200万円近いのはほぼ新車と変わらない値段なので、ねらい目は120万円前後だろう。
このくらいの価格帯であれば、比較的年式の新しいものもある。
少し高め(200万円前後)の中古マニュアル車
カローラスポーツ
アクセラスポーツ、インプレッサスポーツとの競合となると、勝手にカローラスポーツと思っている。
もちろん、カローラスポーツの方が設計が新しいので、シャーシや安全装備などの基本性能は上回っていると思われる。
大きさは、全長:4,375mm、全幅:1,790mm、全高:1,460mm。
圧倒的に人気なのが、1.8リットルのハイブリッドモデルだが、もちろんこれにはMTの設定は無い。
必然的にMTだと1.2リットルターボのガソリンモデルを選択することになる。
馬力自体は116psと大したことはないが、トルクが18.9kg・mで、1500回転~4000回転までこのトルクがフラットに発生する。
常用回転域では、どこでも最大トルクが出せるということだ。
グレードは、GX、G、GZの3つから選べるが、個人的にはもっともベーシックなGXグレードでも十分な装備であると感じられる。
走行に関することはほとんど同じなので、よほど気にする人でなければどれを選んでもよいだろう。
違うと言えばホイールが、15インチ鉄チン、16インチアルミ、18インチアルミというくらいで、それこそ見た目の問題だ。
走行性能的には、街中ではむしろ小さい鉄チンや16インチの方が良いくらいかもしれない。
安全装備は自動ブレーキの他、カーテンエアバッグはもちろん、ニーエアバッグまで標準装備だ。
値段はというと、140万円からあるが、200万円台が多い印象だ。
台数はボリュームゾーンで43台程度、そこまで多い方ではない。
ちょっと価格が高くなるので、予算に余裕があれば検討してみるといいだろう。
マツダ3ファストバック
最後にご紹介するのがマツダ3ファストバックだ。
マツダ3セダンにはMTがないので、ファストバック限定とした。
基本的にアクセラスポーツの正統進化形という扱いで間違いない。
アクセラスポーツとの比較は別記事にしてあるので、是非参考にしてほしい。
マツダ3ファストバックは、基本的にアクセラスポーツとほぼ同等と見てよいと思う。
もちろん細かいところは変わっているのだが、運転した感覚としては、良くも悪くも劇的な変化は感じなかった。
サイズは全長:4,460mm、全幅:1,795mm、全高:1,440mmとアクセラスポーツとほぼ同じ。
選べるグレードが多く、1.5リットルガソリン、2リットルガソリン、そして2リットルのスカイアクティブXエンジンだ。
ディーゼルがないぞ?と思った方、マツダ3ファストバックには1.8リットルディーゼルがあるが、MTの設定が無い。
アクセラスポーツにはディーゼルのMTがあったのに残念だ。
最もベーシックな15Sツーリング、コネクティッドサービス搭載の20Sプロアクティブ、安全装備が充実した20Sプロアクティブツーリングセレクション、スカイアクティブXエンジンを搭載したX Lパッケージあたりから選ぶことになるだろう。
最近の車らしく、安全装備は一通り揃っているので、正直お好みでどれを選んでもよさそうだ。
価格帯としては、安いのは160万円ほどからあるが、基本的に200万円オーバーだと思った方がよいだろう。
正直なところ、マツダ3ファストバックの中古価格は新車価格とあまり変わらないので、コスパはイマイチと感じる。
実際におすすめできるのは、1.5リットルまたは2リットルの、いわゆるスカイアクティブGのモデルだ。
スカイアクティブXは実際の評判を見聞きすると、高い割にはそれほど変化が体感できないという意見も多い。
しかも、ガソリンはハイオク指定なので、ガソリン代も跳ね上がることになる。
したがって、車体の大きさからすると1.5リットルではややパワー不足感があるので、2リットルがちょうどいいのではなかろうか。
まとめ
おもに私の好みの大きさの車で、ご紹介させていただいた。
スイフトはちょっと小さめなのだが、頭がおかしい(褒め言葉)としか思えない走行性が魅力なので紹介した。
このくらいの大きさであれば、家族がいても乗れるし、万一ぶつかったとしても大きくて重い車体が守ってくれるケースもあるだろう。(スイフトは別)
昔のように軽くて気持ちのいい車が減ってきているので、多少大きくても、車体の出来が良くて走りが面白い車という観点で選んでみるのがよいだろう。
もちろんMTで!
古いMT車はたくさんあるにはあるのだが価格がネックだ。
我々のような一般庶民には手が届きにくくなっている。
比較的最近の車でMTを選ぶのが、賢い選択であろう。
コメント
YouTubeから来ました!面白い記事ありがとうございます。
個人的にはスバル車のMTは6速より5速のほうがおすすめです。
5速のシフトフィールが気持ちよくて好きでした。
(フォレスター5速からフォレスター6速に乗り換えた経験より)
スバルの6速はワイヤー式だけど、5速は平行リンク式だから
ダイレクトなシフト操作が楽しめるんですよ。
まあ、6速あったほうが何かと便利ですけど笑