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エンジンオイル交換時期や頻度はどのくらいがいい?

メンテナンス
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エンジンオイルの交換は、車好きであればもはや常識になっているだろう。
交換時期になったら、次はどのオイルを入れよう、と楽しみになってくる。

そこで、エンジンオイルの交換頻度は、3,000Kmとか5,000Kmとかはたまた10,000Kmだったり、半年や1年といった目安もある。
このように色々言われているが、交換頻度はどの程度がよいのだろうか。

今回、マジメに文献を調べてみたので、その成果をお話ししよう。

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エンジンオイルの交換時期の目安

いきなり結論だが、乗り方にもよるが交換時期の目安はだいたい5,000Kmと見てよいだろう。
5,000Km走ればオイルの性能がいろいろな要因によって発揮できなくなってくるためだ。

実際、私も5,000Km程度を目安に交換している。
まぁ、気分転換も兼ねて換えているというのも正直なところだが…。

10,000Kmとか20,000Kmとか言っているのは、あくまで最大限そこまで換えなくても問題は出ないというだけであって、不純物が混じってくるなどの外的要因はどうしても避けられないということは覚えておくべきだろう。

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エンジンオイルの交換時期を過ぎたらどうなるのか

エンジンオイルを交換しない、という人もいるのは事実だ。
それこそ車のメンテナンスに全く興味がない人は車検ごと=2年ごとにしか換えないということもあるだろう。

それで車が壊れてしまったなんてことは少なくとも私は聞いたことがないし、話題にも上らない。
そんなことがあるなら、このご時世、ネット上で大騒ぎだろう。

厳密には車にとっては良くないことだし、少しずつ調子は悪くなっているだろう。
だが、エンジンはそれで壊れるようなヤワな設計にはなっていないのも事実だ。

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欧州車などの輸入車のエンジンオイル交換時期が長いのはなぜ?

明確な答えがあるわけではないのだが、欧州車のエンジンオイルの交換時期は20,000Kmとなっていたりする。
これはもちろん耐久性の高いエンジンオイルを使っているというのもあるだろうが、乗り方の違いが大きいと言える。

例えば、ヨーロッパでは往々にして高速、長距離移動が発生する。
渋滞はもちろんあるが、制限速度も高く、日本のような超低速、短距離とは言えなそうだ。

なので、日本のようにエンジンオイルにとって過酷な環境では、「本国」とは違った考え方をする必要があるだろう。

エンジンオイルの劣化原因

エンジンオイルを交換するのはそもそもなぜか、と言われると、エンジンオイルの劣化のためだ。
エンジンオイルが劣化して、十分な保護性能を発揮できないだろうということで交換をするのだ。

一般的なイメージでは、熱や空気だったり、エンジンの汚れだったりでエンジンオイルが劣化するということだろう。
しかし、実際はそうではないようだ。
あくまで私が調べた限りではの話だが、和光ケミカル(ワコーズで有名)の調査によると、一般的なイメージのようにエンジンオイルそのものが劣化した、というケースはほとんどないとのことだ。

では、どのように劣化したのか?

実際は、ガソリンが混入してしまい、エンジンオイルが粘度を保てなくなったということらしい。
このガソリンの混入こそがエンジンオイルの劣化原因だった。
粘度を保てなくなると、エンジンの保護性能が低下するということだ。

状況としてはこうだ。

エンジンオイルの役割はいろいろあるが、その一つに部品同士の隙間を埋めることがある。
とくにピストンとシリンダーの間だ。
この隙間を密閉することで、ガソリンがエンジンオイルに混ざるのを防ぐ効果があるのだ。
手書きなので汚くて恐縮だが、ピストンとシリンダーの概要だ。
ピストンと壁の間にはわずかな隙間があり、ここをエンジンオイルでふさいでいる。

だが、油温が低い時など、うまく油膜が作られない場合にはこの隙間からガソリンを含んだ混合気が入ってきてしまうのだ。
そうなってしまうとエンジンオイルとガソリンが混ざってしまい、エンジンオイルが希釈されてしまうわけだ。

高温になるのは気にすることはない

一般的に言われてきているような、熱や汚れでオイルの性能が劣化するということはない。
エンジンオイルは90度~120度が適温であり、普通のエンジン、普通の走行状態ではこの範囲をはずれることはほとんどないと言ってもいい。

私の経験でいうと、真夏にサーキットを全開走行して、ようやく油温が140度まで上がる程度だった。
このことから、素人が普通の車で普通に走る分には適温を超えることはほぼないと言えるだろう。

むしろ、エンジンが温まる前に切ってしまうことによるオーバークール状態の方がありうるだろう。
いわゆる近場へのチョイ乗りが多い場合は往々にしてこの状態になる。
この状態だとエンジンオイルが十分な油膜を作ることができないので、ピストンの隙間からガソリンを含んだ空気が吹き込むことになる。
そしてガソリンが混入して性能が劣化し、十分な油膜を作れなくなり・・・という悪循環になってしまう。

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低回転、低負荷がエンジンオイルにとって最悪の状況

普通、エンジンをいたわろうと思ったら、回転数を上げないでゆっくり走るということを思い浮かべるだろう。
だが実はこれは全くの逆で、ある程度の負荷をかけた方が、実はエンジンオイルにとっては好都合なのだ。

上記のとおり、エンジンオイルは90度~120度あたりが適温なので、低回転、低負荷だと温度が上がりきらずにオーバークール状態になる可能性がある。
オーバークールになると、エンジンオイルに混ざったガソリンや水分を熱で飛ばせなくなってしまう。

現在は、0W-20といったほとんど水のようなエンジンオイルを使っている車も少なくない。

私の乗っているアクセラスポーツ15Sも、純正オイルの粘度は0W-20だ。

エンジンオイルは、高温になればなるほど粘度が落ちて柔らかくなってしまうので、こういった車はエンジンオイルが高温になりすぎないように温度管理がされている。
ただでさえ柔らかい水みたいなオイルが、さらに柔らかくなったら油膜ができにくくなり、耐摩耗性が低くなったり、ガソリンが混じってしまうリスクが高くなるからだ。

つまり、こういう車は柔らかいエンジンオイルの温度が上がった状態を前提に作られているので、むしろ低負荷の運転をしてしまうと逆にオーバークールのリスクがある。

メーカーはエンジンが温まりきらないような、1回8Km以内、10分程度のチョイ乗りをシビアコンディションとしているのはこのためだ。

まとめ

エンジンオイルの交換頻度は乗り方によって人それぞれだが、物理的なことを考えると、やはり5,000Km程度を目安に換えていくのがよいだろう。
輸入車のように10,000Km、20,000Km無交換でよいと言われている車種でも、日本の交通事情はやはりシビアコンディションになりやすいので、交換サイクルは早めを心がけた方がよいといえる。

普段はチョイ乗りしかしない人でも、たまには遠出をしてみたり、あえてギヤを下げて高回転までエンジンを回してみるのも必要だ。

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