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CVTのラバーバンドフィールはMT乗りには苦痛なのか?

AT車
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CVTはシフトショックが無くてスムーズ!

エンジンの美味しい回転数を使うから燃費が良い!

だからどうした?CVTの絶滅を望む。

私がMT原理主義者などというふざけた考えに至ったのは、タイトルの通りCVTのあまりの気持ち悪さに嫌気がさしてしまったからなのだ。
それまで、MT車のAE111カローラレビンに乗っていたが、家庭の事情でやむなくレビンを手放し、新たにBLアクセラに乗り換えた。
もともとレビンは軽量、ハイパワーで、サーキットでも楽しく乗れていた。
そんなレビンのMTからの乗り換えなので、AT車はそこそこつまらないだろうということは覚悟していた。

が、実際は「そこそこ」どころか「想像を絶する」つまらなさだったのだ!

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CVTの変速の仕組みはどうなっているのか

まずは、CVTの変速の仕組みをご紹介しよう。
ド素人の私が中途半端に説明するより、ジャトコの解説をご覧いただいた方が早いだろう。
百聞は一見に如かず、だ。

どうだろう?
もちろん間違ったことは言っていない。

確かに、60Km/hくらいまでならスーっと加速していくスムーズさは素晴らしい。

CVTの何が気持ち悪いかって、エンジンの回転数と速度が全く一致していないことだ。
別に回転数など気にしたことが無い人は、何のこっちゃ?と思うだろう。
しかし、回転数を気にしながら運転していたMT乗りには、気持ち悪いことこの上ないのだ。

MT車では、回転数と速度は一定の関係性がある。
1速2,000回転20Km/h、2速2,000回転40Km/h・・・といった具合だ。
ちなみに、トルコンATとか多段ATと呼ばれる、昔ながらのAT車もおおむねこのような感じだ。

しかし、CVTはこうはいかない。
例えば、ちょっと加速したいときにアクセルを踏み込むと、
まず、エンジンの回転数が2,000回転あたりに貼り付いて動かなくなる。
そのまま、速度が20Km/h、30Km/h・・・と上がっていくのだ。

CVTの変速とMTの変速の違和感がどうしても拭い去れなかった

回転数合わせがほぼ無意味

CVTはこういうもんだ、と慣れてしまう人もいるだろう。
私も、何度も何度も自分にそう言い聞かせた。
だがダメだった。
どうしても気持ち悪すぎてダメだ。

MT車を運転するときは、回転数を気にするというのは我々MT乗りの中では常識だろう。
燃費を稼ぎたい時には、やや低めの回転数にとどめてシフトアップ、逆に一気に加速したい時には、シフトダウンして回転数をトルクバンドに乗せながら変速をする、ということを当たり前にやっているはずだ。

CVTはそのような概念はほぼ無く、効率の良い回転数≒燃費の良い回転数に貼り付いて加速する。

効率の良い回転数を使って変速するのは、機械としては正しい動きだろう。
CVT搭載の車は、最高効率の運転に特化され、そこにドライバーの介入する余地はあまりない
回転数を使い分けるという操作をする権利がないのだ。

レスポンスが遅れた上に回転数が変わらないラバーバンドフィール

CVTがレスポンスがいい、というのは理論上の話だ。
体感上は、とてもじゃないがレスポンスがいいとはいいがたい。
むしろ、MTとは比較にならないほど悪い。

アクセルを踏むと、スリーテンポぐらい遅れて加速していく感覚だ。
CVTの制御の都合上、まずはエンジン回転数が効率の良いところまで跳ね上がって貼り付く。
そのあと遅れて加速が始まる。

このダルいフィーリングが、ラバーバンドフィールと呼ばれる感覚だ。

この感覚は、MT車でいえば、常にクラッチが滑っている状態に感じられる。
回転数だけが上がって、速度がついてこないというのは、違和感以外の何物でもない。
いや、違和感どころか、「壊れてるんじゃないの?これ」という感覚だ。

常に壊れた車を運転させられているような錯覚。
錯覚といえど、これは苦痛だ。

CVTは言われているほど燃費はよくない

CVTは効率の良い回転数を維持するから燃費がいい、というのも理論上の話だ。
まぁ、確かに特別悪いわけではないのだが、驚くほど良いというわけでもない。

要因として、駆動ロスが大きいことが挙げられる。
要するに、CVTを動かすこと自体は実は効率が悪いのだ。
なぜこんなことが起きるのか?
CVTは効率特化ではなかったのか?

それは、CVTがベルトで駆動していることが原因だ。
冒頭に引用した動画を思い出してほしい。
CVTは、二つのプーリーに金属ベルトがかかっていて、プーリーの径を変えることで変速をしている。
この構造がくせもので、駆動力を伝えるにはベルトをプーリーに押し付けなければならない。
押し付けるのに高い油圧が必要なため、オイルポンプを駆動させている。
これが損失になってしまうのだ。

高速域でエンジンの回転数が上がると、ベルトは遠心力で離れようとするため、さらに強い油圧が必要になる。
そのため、CVTは高速域が苦手だ。

したがって、MTやATのように、高速域で燃費が良くなるということはほとんどない。

私の経験では、燃費は街乗りメイン(23区のはずれ)で12.6Km前後、高速道路を使いまくっても13.5Km程度だった。
個人的には、街乗りも高速も大して燃費は変わらなかったという印象だ。
MTやATであればもう少し高速の燃費がよくなってもよさそうなものだ。

CVTは進化している?

以上のようにCVTは燃費がいいとか、スムーズとかのうたい文句とは裏腹に、大して燃費がよくなかったり、人によってはフィーリングが受け付けないということがある。

個人的にはCVTは嫌いだが、面白そうな進化がある。

トヨタのDirect Shift-CVT、ダイハツのD-CVTだ。

基本的にはCVTなのだが、トヨタのは発進用にギアを設けている。
これは、発進時にCVTがもたつくのを軽減させようというのだ。

また、ダイハツのD-CVTは逆に高回転側のロスに着目し、高負荷になるとギアで駆動してロスを減らす仕組みになっている。

しかしながら、CVTはCVTだ。
ギアを追加したところで、巡航はベルトである。
加速する時は、高回転に貼り付くという挙動は避けられない。

そもそもギアを設けるくらいなら、初めから普通のATを搭載すればよいのでは?と思うのは私だけだろうか。
もちろん、そうはできない「大人の事情」があるのだろうが…。

他にも、CVTの老舗スバルはリニアトロニックというチェーン式CVTを開発している。
こちらもATのように疑似段付きのような動きをするなど、工夫はしているものの、それならやっぱり普通のATでいいんじゃね?という気がしてしまう。
スバルの場合は、CVTに投資してしまった手前、ATを開発しようにもできない事情があるとかないとか。

まとめ

CVTはスペック上の燃費やスムーズな走行フィールには優れているのは事実だ。

しかし、そのために運転の楽しさの大きな要因と言えるダイレクト感は完全に失われていると言わざるを得ない。

メーカー側もそのあたりは当然ながら百も承知で、色々な改良を加えている。
だが、結局CVTの構造そのものは変わらないので、ラバーバンドフィールは完全になくすには至っていない。

そんなことから、CVTは私の好みには一切合わないのである。

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