MT車は教習所以来、運転していないから運転の仕方を忘れてしまった、という人も多いだろう。
今は、新車はもちろん、中古車もAT車ばかりだ。
レンタカーもMT車などほぼ無いに等しい。
なかなかマニュアル車を運転する機会がないが、それでもマニュアル車に乗りたい、という人に向けて練習方法をお伝えしよう。
まずは練習が先か、購入が先か
マニュアル車を買いたい、しかし運転できるかわからない・・・。
という人も多いはずだ。
所有したことがあるのなら別だが、教習所以来何年も乗っていない場合はこのような不安があるだろう。
結論から言うと、私の意見としては、マニュアル車を買うつもりがあるのなら、家族や予算などの環境が許すのなら買ってしまえ、だ。
大丈夫。
マニュアル車で免許を取ったのならば、おそらく体が覚えているはずだ。
自転車に乗るのと一緒だ。
可能であれば、試乗をさせてもらおう。
狭い敷地内でも試乗さえできれば、少なくともクラッチをつなぐ感覚くらいはわかるはずだ。
そして、クラッチをつなぐことさえできれば、マニュアル車の運転は半分できたようなものだ。
私は免許をとって1年ほどは、家のAT車で運転の練習をしていた。
その後、自分の車を買って、中古車屋から出るときははおっかなびっくりだった。
クラッチ操作はどうするんだっけ・・・?シフトは・・・?
だが、中古車屋から家に着くころにはすっかり慣れてしまった。
私の場合、10年以上マニュアル車に乗って、途中でATに乗り換えている。
5年間ほどAT車だったが、再度マニュアル車に乗り換えた際は、何の違和感もなかった。
10年以上マニュアル車を所有していたというアドバンテージはあるが、5年のブランクがあっても体が覚えているものだ。
だから、運転できるか不安ならば、試乗をして買ってしまった方がいい。
必ず運転しながら思い出せる。
買った後は、夜など交通量が少ない時間に自宅の周りなどを軽く走る程度でも十分練習になる。
近所迷惑にならないくらいの時間帯で練習してみよう。
それでも不安ならペーパードライバー教習がある
教習所は免許を取るときだけ、と思われがちだが、ペーパードライバーのための教習をやっている。
教習所なので当然MT車は配備されており、そいつを使って練習できるわけだ。
料金や講習内容は教習所によって違うので、近くの教習所がどのような設定をしているかはぜひ調べてみて欲しい。
私が調べたところでは、だいたい1時間5,000円~8,000円程度のようだ。
マニュアル車に乗りたい!という気持ちがあるけど乗れるか不安だ、というならば是非ペーパードライバー教習も活用して欲しい。
マニュアル車はその料金を払って余りある楽しさがあることを保証しよう。
クラッチ操作の練習方法
クラッチ操作の練習方法だ。
とはいっても、クラッチ操作自体の練習が必要なのは、発進時の半クラッチくらいだからすぐにマスターできるだろう。
私自身も半クラッチが完璧か?と言われると実はそういうわけでもない。
エンストしない程度の技術しかない。
逆に言えば、その程度の技術さえあればMT車なんざ普通に運転できてしまうのだ。
どうだろう、少しはハードルが下がったのではないかな?
少し話がそれてしまったが、具体的な練習方法だ。
アクセルを少し吹かしながらクラッチをつなぐ練習
教習所でも習うかもしれないが、アクセルを少し吹かしてエンジンの回転数を上げながらつないでいく。
こうすれば、少なくともエンストすることはない。
最初に発進が不安な時にはこのようにエンストしない発進方法を練習しよう。
具体的には、以下の手順だ。
1.クラッチペダルを踏み込んで、クラッチを切っておく
2.アクセルを軽く踏んで、エンジンの回転数を少し上げる
3.ゆっくりとクラッチペダルを戻す
4.半クラッチの位置(少しショックが入って、エンジン回転数が落ち始める)で、車が進み始めるまでキープ
5.進み始めたら、クラッチペダルをゆっくり完全に戻す
以上だ。
文字にするとややこしいが、実際に動いてみると単純だ。
とにかくなりふり構わず、半クラッチの位置で車が進み始めるまで待つ。
半クラッチの時間が長いのは、クラッチの摩耗が激しくなるが、練習と割り切ってとにかく感覚をつかもう。
アクセルを踏まないでクラッチをつないで発進する練習
アクセルを吹かしてクラッチをつなぐ感覚を覚えたら、次はアクセルを踏まないで発進をしてみよう。
よほど高回転型のエンジンで低速トルクが少なかったり、フライホイールが軽い車(要するに割と本格的なスポーツカー的なやつ)でなければ、アクセルを踏まなくても発進できるはずだ。
ちなみに、私が乗っていたAE111カローラレビンではできた。
4A-GEという高回転型のエンジンで、低速トルクが比較的少なかったが問題なかった。
では、肝心の練習方法だ。
これはいたって単純。
1.アイドリングの状態から、クラッチペダルを半クラッチの位置までゆっくり戻す
2.ショックを感じたらしばらくキープ
3.車が動き出すのを感じたらさらにゆっくりクラッチペダルを戻す
4.完全にクラッチペダルを戻す
3と4の手順がこの練習の肝だ。
半クラッチで少し車が動き出したら、車が一定速度になる程度までクラッチペダルをそのままで我慢しよう。
ここで慌ててペダルを戻してしまうとエンストしてしまう。
とにかくゆっくり戻すのが肝要だ。
以上2種類の練習をすれば、発進でエンストすることはまずなくなるだろう。
まとめ
マニュアル車に乗るハードルを上げてしまっているのが、このクラッチ操作ではないだろうか。
ただ漠然と
・クラッチペダルを踏むのが大変
・発進でエンストする
・渋滞にはまると足がつる
などというネガティブなイメージが先行している。
もちろん、教習所時代にこのようなイメージを持ってしまった人もいるだろう。
何を隠そう私もそうだった。
とにかく、クラッチ操作が苦手だった。
エンストも数えきれないほどした。
それは仕方ないことで、初めて操作したからだ。
クラッチ操作など自転車に乗るのと同じようなもので、何度かやれば体が勝手に覚えてしまう。
どうか今回の記事を参考にして、一人でも多くの人がマニュアル車の魅力を味わってほしい。
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